200年住宅を通し家づくりに勤しむ
時代と共に変化してきた住まい
―200年住宅構想という大きな目標を掲げた家づくりを推進しているアルネットホーム/大賀建設株式会社社長、須賀洋介さんに家づくりについていろいろとお伺いしていきます。
まず、須賀さんが“家づくり”に興味を持つようになったきっかけをお聞かせください。
須賀今思えば、私が生まれ育った家が、家づくりの原点なのかもしれません。私が過ごした年少期の住宅事情はとにかく貧しかったです。6人兄弟の4男として生まれましたが、親兄弟合わせて8人家族が8帖ひと間で生活していました。
―8人で8帖ですか!
須賀はい。今の住宅事情と比較すれば、かなり厳しい住環境と思われるでしょう。家族同士はもちろんのこと、ご近所さんにもプライバシーなんてものは存在しませんでした。

―さぞ、大変な日々だったんでしょう。
須賀意外に思われるかもしれませんが、幸せを感じていました。家は小さく不便でも、家族みんなが一生懸命生きていたので、幸せだったのかもしれません。
―なるほど、一生懸命の充実感が幸せになっていったんでしょうか。その後、社会人となり住宅に関わるようになられたんですか?
須賀はい、20代初めに住宅業界に入りました。
―須賀さんが、住宅に携わってから今日までにどのような変化がありましたか?
須賀日本が戦後復興期から高度成長期に移り、都市に人口が集中し住宅が不足する事態になり、『うさぎ小屋』と揶揄されるような小さな住宅が大量につくられていきました。また高度成長期以後、何LDKという間取りと共に、寝室や子供部屋などの個室も普及していきました。
―須賀さんが生まれ育った家と比べれば、雲泥の差ともいえる進歩ですね。
須賀うーん、確かに間取りでいえば進歩になるのかもしれません。しかし、高度成長期の家と現代の家では、あまり進歩していないように思います。
質より量が求められた家づくりからの脱却
須賀高度成長期は住宅を供給することが住宅業界の使命で、『プレハブ住宅』と呼ばれた工業化住宅も登場し、ひたすら家をつくり続けた時代でした。しかし、あの頃の住宅は粗末なつくりでしたが、『質より量』の時代背景から品質を問えない面もあったといえます。ただ、現代まで粗末なつくりの家づくりが続いていることに、いかがなものかと感じています。
―間取りは充実してきたが品質は悪いまま、ということですね。そのあたりが、200年住宅構想に関係があるんでしょうか?
須賀はい、現代でも日本の住宅の寿命はたった30年です。『一生に一度の買い物』といわれる住宅が、たった30年でゴミとなっている。欧米先進国では100年住み続けられているのに。そこで、長く住み続けていただける価値のある住宅を提供しなければ、と感じていました。
―いままで20〜30年ぐらいで取り壊すのが普通だと思っていたんですが、他国と比べるとずいぶん短命なんですね。
須賀環境問題が大きく取り上げられている今日において、未だに高度成長期のスクラップ・アンド・ビルドを繰り返している住宅業界に疑問を感じています。
―そういわれると、環境面でも問題があるように思えてきました。




