
キッチンは家族の食を担う大切な場所。
あとで後悔しないように、じっくり時間をかけて吟味したいですよね。
このとき、雑誌やカタログのさまざまな情報を集めるのも大切ですが、大切なのは「自分たちの暮らしをきっちりと見直すこと」なのではないか、と思います。
どんなに素敵なキッチンでも、自分たちの暮らしサイズに合っていなければ意味がない。
「自分たちの暮らしを見直す作業」にじっくり取り組むことは、家作りをきっかけに暮らしや人生を見つめなおすとてもいい機会なのではないかと思います。
さて、では実際に「暮らしを見直す」にはどんな作業をしていけばいいのでしょう?
新しいキッチンには、どうしてもスペースの広さと、収納力を求めてしまいがちですが、ここはカタログにあるような広いキッチンのイメージをちょっと捨てて。
まずは今のキッチンにある道具や設備、食料品などを全部書き出して表にしてみる作業をしてみましょう。
おなべはいくつありますか? 蓋は? 菜箸は何本? ごはん茶碗、取り皿、普段の保存食品の量まで、ざっと数えて書き出してみます。
普通なら、こうして書き出した持ち物をすべて収納できるスペースに、プラスでゆとりの収納が欲しくなるものです。
でもね、ちょっと待ってください。書き出したその持ち物、本当に全部必要なものですか?
年に1回ぐらいしか使わない大皿が何枚もありませんか? 同じ大きさのおなべが重複してあったり、数年ごとに廃棄しつづけている買い置きの缶詰や、ほとんど使わない調味料が棚を占領していませんか?
日本の家庭は、世界の中でも和洋中とさまざまな料理を作ることが多く、調理道具の量も皿の量も群を抜いて多いのです。
つまり、日本のキッチンはただでさえ「物がありすぎる」状態にあります。新しいキッチンの収納スペースを広くするということは、持ちすぎている荷物をさらに増やす可能性があることを忘れないで。
キッチンを新しくするとき、ぜひ「広くする」「増やす」という視点だけでなく、「コンパクトにする」「減らす」という視点も持ってみて欲しいな、と私は思います。美容のために体重をダイエットするように、暮らしを軽やかにするために、キッチンそのものをダイエットする。今の時代は、そんな発想もとても大切だと思うのです。
- Part1 家の中の小さな旅
- Part2 暮らしにあわせた収納
- Part3 素敵に外とつながれる家
- Part4 トイレをコレクションルームに!?
- Part5 ファミリーステーション
- Part6 キッチンをダイエットするという発想
- Part7 収納をデザインする
- Part8 洗濯動線を徹底的に考える


