「住む」を考える

第2回

知っていますか?「無垢材」と「合板」の違い 知っていますか?「無垢材」と「合板」の違い 知っていますか?「無垢材」と「合板」の違い

「無垢材」とは実際はどんなものか今ひとつ理解していない人も多いのではないでしょうか。無垢材とは、丸太から使用する形状で切り出した木材のことを言うのですが、住宅によく使われている合板フローリングと何がどう違うか、使ってみて初めて味わえる無垢材の良さについて、木のプロ・新井貴子さんにうかがいました。

合板フローリングと無垢材はどう違うのですか?? 合板フローリングと無垢材はどう違うのですか? 合板フローリングと無垢材はどう違うのですか?

比較的多くのご家庭でみられる合板フローリングは、ベニヤを接着剤で貼り合せた合板の上に、厚さ0.25mm程度の木の板(突板)を貼ったものです。最近ではこの間に木の繊維をプレスで固めた木質ボードを使っているものもあります。一方、無垢材は貼り合わせていない1枚の木材のこと。床を構成するために一枚一枚の無垢材を平行方向には並べますが、重ねて貼って1枚の板にするということはありません。機能面について、合板と無垢材のフローリングを比べてみると、どちらも同じ木ですが、無垢材の方が調湿性に優れ、熱伝導率も低い傾向にあります。ちょっと見ただけではわかりづらいこともありますが、長時間立っていても疲れにくいのは確実に無垢フローリングといえるでしょう。当社は展示会などで長時間立ったままで接客する機会が多いのですが、合板フローリングのスペースもあるのに、自然と無垢フローリングの場所に人が集まってくるのを見ると、無垢の優しさを身体が感じているのだなと思いますね。

「経年変化」と「経年劣化」では何が違うのですか? 「経年変化」と「経年劣化」では何が違うのですか? 「経年変化」と「経年劣化」では何が違うのですか?

木は時間が経つと、木に含まれる精油成分などが表面に広がり、次第に飴色になっていきます。これが経年変化です。当社ではそれこそが木の持つ“美”だと考え「経年美化」とも呼んでいますが、本当に美しいと言っていいほどしっとりきれいな色へと変化していきます。変化の度合いは、木が厚いほど奥行きがあるので見た目に濃く変化します。一方、経年劣化とは木が腐り、元には戻らない状態のこと。たった一文字違いではありますが経年変化と経年劣化では全くニュアンスが異なるものと認識していただきたいと思います。工業素材は作られてすぐ、新品のときが一番美しい瞬間で、そこから劣化していきますが、反対に使えば使うほど美しくなっていくのが木です。また、強度も時間が経つほど上がります。世界最古の木造建築である法隆寺が、今も変わらず立ち続けているのは、まさに、そうした木の特性があってこそなのです。

取材協力:無垢No.1の木質総合建材メーカー WOODONE (外部リンク)
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