埼玉・群馬・栃木・茨城、そして千葉の一部で注文住宅を建てるなら、最初に決めるべきは断熱性能です。
気象庁の平年値では、この5県の夏冬の気温差は東京を上回ります。しかも国が定める省エネ地域区分は1つに収まらず、平野部は5〜6地域、山間部には4地域以下が混じります。
結論は、断熱等級6(UA値0.46)とC値1.0以下を目安にすることです。この記事では気象庁と国土交通省の一次データで気候と地域区分を確認し、会社選びで聞くべき4つの質問まで整理します。
【埼玉・北関東の気候は寒暖差がどれだけ大きいのか】
埼玉・北関東は、夏と冬の気温差が大きい内陸性の気候です。気象庁の平年値(1991〜2020年)で8月と1月の平均気温の差を算出すると、5都市すべてで22.3〜23.2℃となり、東京の21.5℃を上回ります。冬の日最低気温の月平均は、宇都宮市で氷点下2.2℃まで下がります。
| 都市(観測地点) | 1月の平均気温 | 1月の日最低気温の月平均 | 8月の平均気温 | 8月の日最低気温の月平均 | 年較差(算出値) |
|---|
| さいたま市(さいたま・アメダス) | 3.9℃ | -1.1℃ | 27.0℃ | 23.2℃ | 23.1℃ |
| 熊谷市(熊谷) | 4.3℃ | -0.4℃ | 27.1℃ | 23.3℃ | 22.8℃ |
| 前橋市(前橋) | 3.7℃ | -0.5℃ | 26.8℃ | 23.0℃ | 23.1℃ |
| 宇都宮市(宇都宮) | 2.8℃ | -2.2℃ | 26.0℃ | 22.5℃ | 23.2℃ |
| 水戸市(水戸) | 3.3℃ | -1.8℃ | 25.6℃ | 22.2℃ | 22.3℃ |
| 東京(参考) | 5.4℃ | — | 26.9℃ | — | 21.5℃ |
出典は気象庁「過去の気象データ検索(地点別平年値)」、統計期間は1991〜2020年です。年較差は気象庁のページに欄がないため、8月の平均気温から1月の平均気温を引いて算出しました。
冬は1月の日最低気温の月平均が、宇都宮市で氷点下2.2℃、水戸市で氷点下1.8℃、さいたま市で氷点下1.1℃まで下がります。一方で8月の平均気温は25.6〜27.1℃です。冬の断熱だけでも、夏の遮熱だけでも足りません。
住宅需要も大きい地域です。国土交通省「建築着工統計調査報告(令和6年度計分)」によると、埼玉県の令和6年度(2024年4月〜2025年3月)の持家着工戸数は12,502戸、前年度比プラス1.3%でした。なお建築着工統計に「注文住宅」という統計区分はなく、最も近い指標が持家(注文住宅を含む)です。
【省エネ地域区分とは?埼玉・群馬・栃木・茨城・千葉はどの地域か】
省エネ地域区分とは、国が全国の市町村を気候に応じて1〜8に分けた区分です。国土交通省告示第265号の別表第10で定められ、令和2年(2020年)7月改正の区分が現行です。数字が小さいほど寒冷で、同じ断熱等級でも求められる外皮性能の基準値が変わります。
アルネットホームの主要施工エリアにあたる7都市の区分は次の通りです。
| 都市 | 省エネ地域区分 |
|---|
| さいたま市 | 6地域(全域) |
| 熊谷市 | 6地域(全域) |
| 前橋市 | 6地域(全域) |
| 高崎市 | 6地域(旧倉渕村地区のみ4地域) |
| 宇都宮市 | 5地域(全域) |
| 水戸市 | 5地域(全域) |
| つくば市 | 5地域(全域) |
7都市はいずれも5〜6地域です。ところが県全体で見ると、区分は1つに収まりません。
| 県 | 該当する地域区分 | 平野部の代表的な区分 |
|---|
| 埼玉県 | 4・5・6地域 | さいたま市・熊谷市など=6地域 |
| 群馬県 | 2・3・4・5・6地域 | 前橋市・伊勢崎市・太田市など=6地域 |
| 栃木県 | 2・3・4・5・6地域 | 宇都宮市・小山市=5地域、足利市・佐野市=6地域 |
| 茨城県 | 4・5・6地域 | 水戸市・つくば市=5地域、日立市・土浦市など=6地域 |
| 千葉県 | 5・6・7地域 | 千葉市・市川市など=6地域 |
※地域区分は国が市町村ごとに定めたもので、県全体を示しています。アルネットホームの施工エリアは埼玉・群馬・栃木・茨城と、東京・千葉の一部です。
群馬県と栃木県は、1つの県に2地域から6地域までが同居しています。「関東だから温暖」という前提で仕様を決めると、建設地の気候と合わない可能性があります。
地域区分は補助額にも関わります。2026年度の「みらいエコ住宅2026事業」では、GX志向型住宅の新築に対する補助額が1〜4地域で125万円、5〜8地域で110万円です。5〜8地域が中心のこのエリアは、原則110万円が適用されます。交付申請は2026年3月31日に始まり、予算上限に達した時点で終了します(遅くとも2026年12月31日まで)。詳細は
みらいエコ住宅2026事業の公式サイトで確認してください。
【なぜ関東では断熱等級6が最適なのか(等級5との違い)】
断熱等級6は、UA値0.46にあたる断熱水準です。アルネットホームの
「極暖の家」は断熱等級6・UA値0.46を標準仕様とし、気密性能はシリーズ共通でC値1.0以下です。公式の商品比較表は、等級6を北海道レベル、等級5を東北レベルと位置づけています。国の基準では、5・6地域の等級別UA値は次の通りです。
| 断熱等級 | 5地域(宇都宮・水戸・つくば 等) | 6地域(さいたま・熊谷・前橋・高崎 等) |
|---|
| 等級4(2025年4月から義務化) | 0.87 | 0.87 |
| 等級5(ZEH水準) | 0.60 | 0.60 |
| 等級6 | 0.46 | 0.46 |
| 等級7 | 0.26 | 0.26 |
単位はW/(㎡・K)です(出典:
国土交通省 社会資本整備審議会 建築分科会 資料2-1「住宅性能表示制度の見直しについて」)。等級6の基準はどちらもUA値0.46で、極暖の家の標準仕様と一致します。
| 商品名 | 断熱性能 | 気密性能 | 断熱(屋根・外壁) | 窓 | 適合 |
|---|
| 極暖の家 Premium | 最高等級7(世界レベル)UA値0.26 | C値1.0以下 | 吹付断熱材(超極厚)+キューワンボード付加断熱 | オール樹脂枠・トリプルガラス・Low-E・アルゴンガス入り | GX/長期/ZEH |
| 極暖の家 | 等級6(北海道レベル)UA値0.46 | C値1.0以下 | 吹付断熱材(超極厚) | オール樹脂枠・トリプルガラス・Low-E・アルゴンガス入り | GX/長期/ZEH |
| 極暖の家 FIT(規格住宅) | 等級6(北海道レベル)UA値0.46 | C値1.0以下 | 吹付断熱材(超極厚) | オール樹脂枠・トリプルガラス・Low-E・アルゴンガス入り | GX/長期/ZEH |
| 極暖の家 Casual | 等級5(東北レベル)UA値0.56 | C値1.0以下 | 吹付断熱材(標準厚) | オール樹脂枠・ペアガラス・Low-E・アルゴンガス入り | 長期/ZEH |
※適合の表記は断熱性能が基準を満たすことを示すもので、別途必要な設備や条件があります。GXはGX志向型住宅、長期は長期優良住宅、ZEHはZEH住宅を指します。
等級5と等級6の差は、UA値では0.56と0.46の差にあたり、約18%小さい数値です(0.56と0.46から算出)。UA値は外気に接する部分から逃げる熱量を外皮面積で割った数値で、小さいほど熱が逃げにくくなります。
気密性能のC値は、1.0以下が高気密の水準、0.5以下が超高気密とされます。極暖の家シリーズは4グレード共通でC値1.0以下です。UA値が設計で決まるのに対し、C値は施工精度で決まり、実際に測らなければ分かりません。
断熱と気密を支えるのが「魔法びん断熱」です。吹付硬質ウレタンフォームとトリプルガラス樹脂サッシで建物全体を包む考え方で、公式サイトは「高性能があたりまえ、すべてが標準仕様」と表現しています。換気は第一種熱交換換気システムで、およそ7割の熱を保ちます。省エネ基準の家と比べた年間光熱費は20%削減です。北海道レベルの断熱性能を関東で実現する、というのが極暖の家の考え方です。
【関東特有の3つの落とし穴(夏の日射・内陸の底冷え・窓の制約)】
埼玉・北関東で断熱を検討するとき、見落とされやすい点が3つあります。夏の日射、内陸部の底冷え、そして窓です。いずれも断熱材を厚くするだけでは解決しません。
・落とし穴1: 冬より先に夏で失敗する
8月の平均気温は25.6〜27.1℃で、最も高いのは熊谷市です。断熱性能を上げても、日射が室内に入れば室温は上がります。その熊谷市には、断熱等級7・UA値0.26以下を目指すモデルハウス「Kumagaya Cool Project」が2026年2月21日にオープンしました。省エネ地域区分6地域にあたる立地です。
・落とし穴2: 同じ県・同じ市でも地域区分が分かれる
冬の冷え込みは平野部と山間部で違い、その差は地域区分に表れます。
| 県 | 平野部 | 区分が分かれる地域 | その区分 |
|---|
| 埼玉県 | 6地域 | 秩父市の山間部(中心部・飯能市等は5地域) | 4地域 |
| 群馬県 | 6地域 | 高崎市の旧倉渕村地区・沼田市周辺/上野村等/嬬恋村・草津町等 | 4地域/3地域/2地域 |
| 栃木県 | 5〜6地域 | 日光市の山岳部 | 2〜4地域 |
| 茨城県 | 5〜6地域 | 城里町・大子町の一部 | 4地域 |
| 千葉県 | 6地域 | 印西市等の内陸北部/館山市・勝浦市の南房総沿岸部 | 5地域/7地域 |
分かりやすい例が高崎市です。市内の大部分は6地域ですが、旧倉渕村地区だけが4地域です。逆に千葉県の南房総沿岸部は7地域で、平野部より温暖側にずれます。市の名前ではなく、建設地の住所で確認してください。
・落とし穴3: 窓はグレード差が最も出る部位
窓は住宅会社の仕様で差が出やすい部位です。極暖の家の比較表でも、Premium・極暖の家・FITがトリプルガラス、Casualがペアガラスと分かれています。数値で見ると、樹脂サッシの熱伝導率はアルミの約1000分の1です。トリプルガラス樹脂サッシは一般的なアルミサッシの約4倍の断熱性があり、Low-E複層の高性能樹脂サッシはアルミサッシの3.4倍の断熱性で、室内騒音を30dB軽減します。極暖の家は、アルミだけでできた窓枠を撤廃し樹脂窓枠を採用しています。
【会社を見分ける4つの質問(UA値計算書・気密測定・許容応力度計算・地域区分)】
高気密高断熱をうたう会社を比較するときは、カタログの表現ではなく数値と書類で確認します。次の4つを聞けば、性能の根拠を持っている会社かどうかが分かります。
| # | 聞くこと | 何が分かるか | 極暖の家の場合 |
|---|
| 1 | この家のUA値はいくつですか。計算書を見せてもらえますか | 設計段階の断熱性能を数値で確認できる | 断熱等級6・UA値0.46(PremiumはUA値0.26、CasualはUA値0.56) |
| 2 | 気密測定はしていますか。C値はいくつですか | 施工精度で決まる気密性能が分かる。1.0以下が高気密、0.5以下が超高気密 | シリーズ共通仕様でC値1.0以下 |
| 3 | 構造計算(許容応力度計算)は全棟で実施していますか | 耐震性能が計算で裏づけられているか分かる | 全棟で許容応力度計算を実施。標準仕様で耐震等級3(階数・プランにより条件が異なる。FITは社内設計基準による) |
| 4 | 建設地の省エネ地域区分は何地域ですか | 基準値と補助額に関わる。同じ市でも分かれる | 主要施工エリアのさいたま市・熊谷市・前橋市・高崎市・宇都宮市・水戸市・つくば市は5〜6地域 |
質問1と質問2はセットで聞きます。UA値は設計上の計算値、C値は完成した建物の実測値だからです。断熱材を厚くしても、施工に隙間があれば計算通りの性能は出ません。
質問3は断熱の話ではありませんが外せません。耐震等級3は、数百年に一度の地震力の1.5倍に耐える水準です。
質問4は最も見落とされます。区分を答えられない会社は、その土地の気候に合わせた設計をしていない可能性があります。
【よくある質問(FAQ)とまとめ】
・Q. 埼玉で注文住宅を建てるなら、断熱等級はどれを選べばよいですか?
断熱等級6(UA値0.46)が1つの目安です。さいたま市・熊谷市など埼玉の平野部は省エネ地域区分の6地域にあたり、8月と1月の平均気温の差は22.8〜23.1℃と東京(21.5℃)より大きくなります。極暖の家は断熱等級6・UA値0.46を標準仕様としています。
・Q. 省エネ地域区分とは何ですか?
省エネ地域区分とは、国が全国の市町村を気候に応じて1〜8に分けた区分です。国土交通省告示第265号の別表第10で定められ、令和2年(2020年)7月改正の区分が現行です。数字が小さいほど寒冷で、同じ断熱等級でも求められる外皮性能の基準値が変わります。
・Q. 埼玉・群馬・栃木・茨城・千葉は何地域ですか?
さいたま市・熊谷市・前橋市・高崎市(旧倉渕村地区を除く)は6地域、宇都宮市・水戸市・つくば市は5地域です。県単位では埼玉が4〜6地域、群馬と栃木が2〜6地域、茨城が4〜6地域、千葉が5〜7地域に分かれます。
・Q. UA値0.46とはどれくらいの断熱性能ですか?
UA値0.46は断熱等級6にあたり、極暖の家の公式比較表では北海道レベルと位置づけられています。UA値は外気に接する部分から逃げる熱量を外皮面積で割った数値で、小さいほど熱が逃げにくくなります。最上位のPremiumはUA値0.26で断熱等級7です。
・Q. C値1.0以下は高気密といえますか?
C値は1.0以下が高気密の水準、0.5以下が超高気密とされます。極暖の家シリーズは4グレード共通でC値1.0以下です。C値は設計では決まらず施工精度で決まるため、実際に気密測定を行っているかを住宅会社に確認してください。
・Q. 同じ市の中で省エネ地域区分が違うことはありますか?
あります。高崎市は市内の大部分が6地域ですが、旧倉渕村地区だけが4地域です。埼玉県の秩父市山間部(4地域)、栃木県の日光市山岳部(2〜4地域)、茨城県の城里町・大子町の一部(4地域)も、県内の平野部より寒冷な区分です。
・まとめ:関東で北海道レベルの断熱性能を選ぶ
埼玉・北関東で注文住宅を建てるなら、断熱性能を最初に決めてください。8月と1月の平均気温の差は22.3〜23.2℃で東京より大きく、省エネ地域区分は平野部の5〜6地域から山間部の2〜4地域まで分かれます。この気候に対する現実的な目安が、断熱等級6(UA値0.46)とC値1.0以下です。
会社を選ぶときは、UA値計算書・気密測定・許容応力度計算・建設地の地域区分の4つを質問してください。4つとも数値と書類で答えられる会社が、性能の根拠を持っている会社です。
アルネットホームの極暖の家は、断熱性能が極めて高い注文住宅です。断熱等級6・UA値0.46・C値1.0以下を標準仕様とし、北海道レベルの断熱性能を関東で実現します。最上位の
極暖の家 Premiumは断熱等級7・UA値0.26、規格住宅の
極暖の家 FITも断熱等級6・UA値0.46です。