家が寒い最大の原因は、窓と隙間です。
一般社団法人日本建材・住宅設備産業協会(建産協)によると、冬の暖房時に家の外へ逃げる熱の58%は、窓やドアなどの開口部を経由しています。壁や床を疑う前に、まず窓を見てください。
窓の寒さ対策として内窓や断熱カーテンを足す方法はあります。ただし効果が届くのは、対策をした部位だけです。開口部以外を通って出入りする残りの42%(100%から58%を引いた算出値)は変わりません。
この記事では、家が寒い原因を部位別に整理し、今の家でできる対策とその限界、新築で根本から解決する方法を順に説明します。結論は、断熱等級6(5地域・6地域でUA値0.46以下)とC値1.0以下を目安に、窓・壁・床・屋根・換気をまとめて設計することです。
【家が寒い根本原因は「窓」と「隙間」】
家が寒い根本原因は2つです。窓などの開口部から熱が逃げることと、住宅の隙間から冷たい空気が入ることです。日本建材・住宅設備産業協会によると、冬の暖房時に屋外へ逃げる熱の58%が開口部を経由しています。夏はさらに大きく、冷房時に室内へ入り込む熱の73%が開口部経由です。
| 季節 | 熱の向き | 開口部(窓・ドア)が占める割合 |
|---|
| 冬(暖房時) | 室内から屋外へ逃げる | 58% |
| 夏(冷房時・昼間) | 屋外から室内へ入る | 73% |
出典は一般社団法人日本建材・住宅設備産業協会「開口部からの熱の出入り割合」です。同協会のページに調査年の記載はありません。なお同じテーマで「冬52%・夏74%」といった別の数字も流通していますが、算出元が異なるため、この記事では建産協の数値だけを使います。
・窓ぎわが寒いのは「コールドドラフト」が起きているから
コールドドラフトとは、窓ぎわで冷やされた空気が重くなって下へ降り、床を伝って流れる現象です。暖房の設定温度を上げても足元の寒さが取れないことがあるのは、この空気の流れが続いているためです。原因は室温そのものではなく、窓の表面温度にあります。
・もう一つの原因は目に見えない「隙間」
C値とは、住宅全体にある隙間の量を示す数値です。1.0以下が高気密の水準、0.5以下が超高気密とされます。UA値が設計の段階で決まるのに対し、C値は施工の精度で決まります。図面を見ても分からず、完成した建物で気密測定をしなければ数値が出ません。断熱材をいくら厚くしても、隙間があればそこから空気が入れ替わります。
【部位別に見る寒さの原因(窓・床・壁・天井・換気)】
寒さの現れ方は部位ごとに原因が違います。建産協が公表しているのは開口部全体の割合(冬58%・夏73%)で、外壁・床・屋根・換気それぞれの内訳は同協会のページに記載がありません。そのため部位別は、割合ではなく原因と症状で切り分けます。
| 部位 | 寒さの現れ方 | 主な原因 |
|---|
| 窓・玄関ドア(開口部) | 窓ぎわが寒い、結露する | 冬に逃げる熱の58%が開口部経由(建産協)。ガラスの構成とサッシの素材で差が出る |
| 床 | 足元が冷たい | 床下からの冷え。コールドドラフトで降りてきた空気が床を流れる |
| 壁 | 壁に近い側だけ寒い | 外壁の断熱材の量と施工の状態 |
| 天井・屋根 | 頭上が寒い、夏は2階が暑い | 屋根・天井の断熱 |
| 隙間 | 隙間風、暖房が効きにくい | 施工精度で決まる気密性能(C値) |
| 換気 | 換気口の近くが寒い | 熱交換のない換気方式では、室内で暖めた空気の熱をそのまま捨てている |
寒さは体感だけの問題ではありません。WHOは2018年に公表した住宅と健康に関するガイドラインで、冬季の室内温度を最低18℃に保つことを「強い勧告(strong recommendation)」として示しています。国土交通省のスマートウェルネス住宅等推進事業の全国調査(血圧の解析対象は約2,900名・約1,800世帯)では、室温が10℃低いと起床時の収縮期血圧が30歳男性で3.8mmHg、80歳男性で10.2mmHg高くなる関係が示されました。この結果は査読付き国際誌 Hypertension(2019年)に掲載されています。
【今の家でできる対策とその限界は?(内窓・断熱カーテン・床下断熱)】
今の家でできる寒さ対策は、内窓の設置・断熱カーテン・隙間テープ・床下断熱の追加などです。いずれも効果はありますが、届く範囲は手を入れた部位に限られます。開口部を対策しても、冬に逃げる熱のうち開口部以外を通る42%(58%からの算出値)はそのまま残ります。
| 対策 | 効果が届く範囲 | 届かない範囲(限界) |
|---|
| 内窓(二重窓)の設置 | 開口部の断熱。冬に逃げる熱の58%が開口部経由のため、対象となる範囲は大きい | 外壁・床・屋根・換気を通る残り42%。窓の開け閉めが二重になる |
| 断熱カーテン・断熱シート | 窓面から流れ出る空気と放射を抑える | ガラスとサッシ枠そのものの性能。開口部以外の部位 |
| 隙間テープ | 目に見える隙間 | 壁の中・配管まわりなど見えない隙間。家全体のC値は測らなければ分からない |
| 床下断熱の追加 | 床からの冷え | 窓・壁・天井・換気 |
| 暖房機器の増設・出力アップ | その部屋の室温 | 逃げる熱の量は変わらないため、室温を保つほど光熱費が増える |
最も改善が難しいのは気密です。C値は施工の精度で決まるため、完成した住宅で後から大きく変えることができません。目に見える隙間をふさいでも、壁の中や配管まわりの隙間は残ります。しかも今の家のC値がいくつなのかは、気密測定をするまで分かりません。
制度面では、2026年度に「みらいエコ住宅2026事業」が実施されています。新築のほか住宅の省エネリフォームも対象事業に含まれます。補助額と要件は年度によって変わり、予算上限に達した時点で終了するため、
みらいエコ住宅2026事業の公式サイトで最新の内容を確認してください。
対策を積み上げても、窓・壁・床・屋根・換気を同時に設計し直すことはできません。ここが今の家でできる対策の限界です。
【新築で根本解決する方法(断熱等級6・気密・第一種熱交換換気)】
新築なら、窓・壁・床・屋根・換気をまとめて設計できます。目安は断熱等性能等級6です。国土交通省の基準では、さいたま市・熊谷市・前橋市などが該当する6地域と、宇都宮市・水戸市・つくば市などが該当する5地域で、等級6はUA値0.46以下と定められています。
| 断熱等性能等級 | 4地域(高崎市の旧倉渕村地区など) | 5地域(宇都宮市・水戸市・つくば市など) | 6地域(さいたま市・熊谷市・前橋市など) |
|---|
| 等級7 | 0.23 | 0.26 | 0.26 |
| 等級6 | 0.34 | 0.46 | 0.46 |
| 等級5 | 0.60 | 0.60 | 0.60 |
| 等級4(現行の省エネ基準) | 0.75 | 0.87 | 0.87 |
単位はW/(㎡・K)で、数値が小さいほど熱が逃げにくくなります。出典は国土交通省 社会資本整備審議会 建築分科会 資料2-1「住宅性能表示制度の見直しについて」(令和4年1月20日)です。等級6・7は2022年10月に新設されました。市町村ごとの地域区分は国土交通省告示第265号の別表第10(令和2年7月改正が現行)で定められています。
現行の省エネ基準にあたる等級4は、5地域・6地域でUA値0.87以下です。等級6の0.46はその約53%にあたる数値です(0.46÷0.87から算出)。
・窓は樹脂サッシとガラスの構成で決まる
熱の58%が出入りする開口部は、新築で最も差がつく部位です。樹脂サッシの熱伝導率はアルミの約1000分の1です。トリプルガラス樹脂サッシは一般的なアルミサッシの約4倍の断熱性があり、Low-E複層の高性能樹脂サッシはアルミサッシの3.4倍の断熱性で、室内騒音を30dB軽減します。アルネットホームの
「極暖の家」は、アルミだけでできた窓枠を撤廃し、樹脂窓枠を採用しています。
・気密は「測っているか」を確認する
C値は設計では決まりません。極暖の家シリーズは4グレード共通でC値1.0以下を仕様としています。住宅会社を比較するときは、気密測定を実施しているかどうかを必ず聞いてください。
・換気で熱を捨てない
第一種熱交換換気システムは、排気する空気の熱を回収して給気側へ移す方式です。極暖の家はこの方式を採用し、およそ7割の熱を保ちます。全館空調を選ぶ場合は、極暖の家AIRISが全館空調YUCACOシステムに対応しており、初期費用は基礎断熱と設備・設置を含めて約180万〜200万円です。
| 商品名 | 断熱性能 | 気密性能 | 窓 |
|---|
| 極暖の家 Premium | 最高等級7(世界レベル)UA値0.26 | C値1.0以下 | オール樹脂枠・トリプルガラス・Low-E・アルゴンガス入り |
| 極暖の家 | 等級6(北海道レベル)UA値0.46 | C値1.0以下 | オール樹脂枠・トリプルガラス・Low-E・アルゴンガス入り |
| 極暖の家 FIT(規格住宅) | 等級6(北海道レベル)UA値0.46 | C値1.0以下 | オール樹脂枠・トリプルガラス・Low-E・アルゴンガス入り |
| 極暖の家 Casual | 等級5(東北レベル)UA値0.56 | C値1.0以下 | オール樹脂枠・ペアガラス・Low-E・アルゴンガス入り |
出典は極暖の家シリーズの公式比較表です。等級や適合の表記は断熱性能が基準を満たすことを示すもので、別途必要な設備や条件があります。
窓・壁・屋根・換気を一体で考える設計を、アルネットホームは「魔法びん断熱」と呼んでいます。吹付硬質ウレタンフォームとトリプルガラス樹脂サッシで建物全体を包む考え方で、公式サイトはこれを「高性能があたりまえ、すべてが標準仕様」と表現しています。省エネ基準の家と比べた年間光熱費は20%削減です。北海道レベルの断熱性能を関東で実現する、というのが極暖の家の考え方です。
【暖かさを事前に確かめる方法(展示場・体感)】
暖かい家かどうかは、契約前に確かめられます。冬に展示場を訪れて暖房していない部屋の温度を体感し、あわせてUA値の計算書と気密測定の結果を確認します。カタログの表現ではなく、数値と体感の両方で判断してください。
| 確認すること | 見方 |
|---|
| UA値の計算書 | 設計上の断熱性能。その家の数値を書類で出せるか |
| 気密測定の実施とC値 | 施工精度で決まる気密性能。1.0以下が高気密、0.5以下が超高気密 |
| 展示場・モデルハウスでの体感 | 暖房していない部屋の室温、床の冷たさ、窓ガラスとサッシ枠に触れたときの温度 |
| モデルハウスでの宿泊体験 | 夜から翌朝にかけて室温がどう下がるか。日中の見学では分かりにくい部分 |
| 建設地の省エネ地域区分 | 5地域か6地域かで基準値が変わる。同じ市内で分かれることもある(高崎市は大部分が6地域、旧倉渕村地区のみ4地域) |
体感するときに見るのは、暖房が効いている場所ではありません。廊下・洗面脱衣室・トイレ・2階の個室など、暖房していない場所です。家全体の温度差が小さいかどうかは、そこで確かめられます。
アルネットホームは展示場を28ヶ所展開しています。熊谷市には、断熱等級7・UA値0.26以下を目指すモデルハウス「Kumagaya Cool Project」が2026年2月21日にオープンしました。
さらに、
宿泊体験ができる極暖の家のモデルハウスがあります。日中の見学では分かりにくいのが、朝の冷え込みです。夜から翌朝にかけて室温がどう下がるかは、実際に泊まってみなければ体感できません。宿泊の条件は公式サイトで確認してください。
【よくある質問(FAQ)とまとめ】
・Q. 家が寒い一番の原因は何ですか?
窓などの開口部です。日本建材・住宅設備産業協会によると、冬の暖房時に屋外へ逃げる熱の58%が窓やドアなどの開口部を経由しています。もう1つの原因は住宅の隙間で、こちらは気密性能(C値)で表され、1.0以下が高気密の水準とされます。
・Q. 内窓の効果はどれくらいありますか?
内窓の効果は開口部に届きます。冬に逃げる熱の58%が開口部経由なので、対象となる範囲は大きいといえます。ただし効果の大きさを一律の数値で示すことはできません。窓の仕様・面積・住宅の状態で変わるためです。外壁・床・屋根・換気を通る残り42%は変わりません。
・Q. 新築なのに寒いのはなぜですか?
新築でも断熱等級と気密性能は自動的に高くなりません。現行の省エネ基準にあたる断熱等級4は、5地域・6地域でUA値0.87以下です。等級6の0.46とは約2倍の差があります(0.87÷0.46から算出)。またC値は施工の精度で決まるため、気密測定をしていない住宅では実際の数値が分かりません。
・Q. UA値とC値の違いは何ですか?
UA値は外気に接する部分から逃げる熱量を外皮面積で割った数値で、設計の段階で決まる断熱性能です。C値は住宅全体の隙間の量を示す数値で、施工の精度で決まる気密性能です。UA値は計算書で、C値は完成後の気密測定で確認します。
・Q. 断熱等級6とはどれくらいの性能ですか?
断熱等級6は、5地域・6地域でUA値0.46以下にあたる水準です。等級6・7は2022年10月に新設されました。極暖の家の公式比較表では、等級6を北海道レベル、等級5を東北レベルと位置づけています。極暖の家と極暖の家FITは断熱等級6・UA値0.46が標準仕様です。
・Q. 冬の室温は何度を目安にすればよいですか?
WHOは2018年の住宅と健康に関するガイドラインで、冬季の室内温度を最低18℃に保つことを「強い勧告」として示しています。あわせて、寒冷期のある地域では新築時の断熱と既存住宅の断熱改修を「条件付き勧告」として推奨しています。
・まとめ:窓と隙間を設計から変える
家が寒い根本原因は、窓などの開口部と、住宅の隙間です。冬に逃げる熱の58%は開口部を経由しています。内窓・断熱カーテン・隙間テープ・床下断熱には効果がありますが、届くのは手を入れた部位だけで、残り42%と家全体の気密は変わりません。
新築なら、窓・壁・床・屋根・換気をまとめて設計できます。目安は断熱等級6(5地域・6地域でUA値0.46以下)とC値1.0以下です。会社を選ぶときは、UA値の計算書・気密測定の実施・建設地の省エネ地域区分の3つを質問し、冬の展示場で暖房していない部屋を体感してください。
アルネットホームの極暖の家は、断熱性能が極めて高い注文住宅です。断熱等級6・UA値0.46・C値1.0以下を標準仕様とし、北海道レベルの断熱性能を関東で実現します。最上位の
極暖の家 Premiumは断熱等級7・UA値0.26、規格住宅の
極暖の家 FITも断熱等級6・UA値0.46です。